花まる104 株式会社テクナート(草津市)

2026/10/9 毎日新聞

 未来の地域人材育成を目的に、今年、立命館大学のグラスルーツイノベーションセンターに複数台のタッチパネルモニターを寄贈したテクナート。ATMや券売機をはじめ、さまざまな社会インフラを支える液晶モニターやタッチパネル、映像表示システムを手掛けている企業です。寄贈した製品は産業用装置に組み込まれる実機で、学生はタッチモニターの表示内容、インターフェース接続、プログラムなどを学びながら製作し、同センター内の案内表示や設備使用ガイドに活用。同社はこの取り組みを龍谷大学などにも展開し、大学と地元企業との連携で学生が実践知を高め、社会共生価値が創出されることを期待していると言います。

 テクナートの創業は1989年。検査装置や測定器の受託開発を始めた藤井義則社長が、ある企業から請けた手作りの2,3台の半導体検査装置の成功をきっかけに製造業に進出、量産、人材雇用へと踏み出しました。

 折しも時代はディスプレー液晶化の黎明期。アナログとデジタルの両技術を扱っていた同社は、ブラウン管の映像信号を液晶用に変換するコア技術が決定打となり、いち早く銀行や郵便局のATMの液晶化を牽引、IT・電機業界に一気に拡大しました。さらに、銀行などのATMとは異なる前面充填方式のコンビニのATMが誕生し、駅の券売機の薄型構造と映像処理システムを応用した専用の設計技術を開発。コンビニの急速な普及により生産能力を超え、協力企業との量産体制がさらなる成長の転機となりました。

 今や独自開発の産業用モニターは幅広い分野に採用され、公共交通では運賃表示器やホームドア表示、改札機、金融ではATMや両替機、医療では手術支援ロボット「hinotori™」やCT、可搬型レントゲン、超音波エコー、産業機器では半導体製造装置や工作機械、チップマウンター、包装機器、船舶では操舵システム。ほかにもエレベーターやキオスク端末、食券機など、日常の風景に溶け込むほどの存在感を示しています。

 事業モデルの特徴は、長期安定供給を重視し、コンシューマー市場などの短期トレンド市場を扱わないこと。これに加え、顧客のニーズに応じた高精度のカスタマイズ力が揺るがぬ信頼となり、産業用タッチモニター市場で国内トップシェアを確立しています。

 企業理念「人と人のつながりを大切にスピードある意思決定」や、パーパス「観せる技術で人を永遠に魅了する」は、社員全員で考案。年2回の健康診断や腫瘍マーカー検査は企業負担し、従業員に寄添う健康経営を実践して7年連続、健康経営優良法人に認定されています。また、飲料提供やサークル活動補助、チャリティ参加支援など、福利厚生も充実。働きやすい職場環境やワーク・ライフ・バランス、SDGsの推進にも注力しています。

 今後の目標は、EVの低消費電力・コントロール制御技術の産業用表示機への応用や、AI活用による開発効率の向上。「産業界の変化を読み取り、新しい表示技術を創出していきたい」と意気込みます。

 人とのご縁、迅速果断、人的資本、そして地域貢献を大切にしながら、優れた液晶表示・映像処理技術を武器に大きく社会貢献するリーディングカンパニーは、「観る・映るを通じて夢のある未来を創り叶える」を実現しています。

企業概要

株式会社テクナート

草津市西大路町2-21

産業機器、FA関連製品、医療機器分野等の映像表示システム、オリジナル製品の開発・製造。
TEL:077-569-5881
同社HPはこちら

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(公財)滋賀県産業支援プラザ 
企画・DX推進課

TEL
077-511-1411

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