花まる103 株式会社ヨシハラシステムズ(彦根市)

2026/9/18 毎日新聞

 私たちの日常生活やビジネス環境を清潔かつ快適に保つサービスで社会を支えるクリーニング業界。人口減少やライフスタイルの変化、衣類のカジュアル・高機能化、運用コストの高騰などで店頭型市場は縮小し、近年、変革期を迎えています。老舗の伝統的なモデルに風穴を開けた先覚者が、ヨシハラシステムズです。

 革新的な取り組みの一つが「ITとの融合」。EC(電子商取引)が定着し始め、「クリーニングもネットで流通する時代に」と考えた3代目の吉原保社長は、就任直後の2009年、大手物流企業と連携し、業界初のオンラインによる宅配クリーニングサービス「せんたく便」をスタートしました。明確かつ透明性のある料金設定が必要となり、従来のように衣服の種類や素材によらぬシンプルな「パック料金(点数制)」と、受注から納品までネット上で一括管理する「クラウド型トレースシステム」により、アナログかつ属人的だった業務を効率化。顧客は全国に広がり、登録会員数35万人、累計受注件数100万件を突破して、忙しい現代人はもちろん、店舗が遠い、大物を出したいなど、多くの顧客に喜ばれています。

 さらに、この自社開発のシステム「Cleaning.shop」を同業他社にもSaaS(Software as a Service)展開。吉原社長がかつてIT起業で鍛えた開発力と得意のプログラミング技術を生かした合理的な顧客管理、商品トレース、物流最適化システムは、今や業種を超えて、大手インフラ企業とのハウスクリーニング協業プロジェクトをはじめ、通販、総合電機メーカー、ビジネスウェア専門チェーンなど、さまざまな大企業とのパートナー契約に発展しています。

 一方、事業と隣り合わせにある「環境への配慮」も欠かしません。2008年にいち早く「ドライクリーニング溶剤が回収できる乾燥機」を全工場に設置して、石油系溶剤の約8割を蒸留・再利用し、環境負荷に加えてコストも抑制。また業界に先駆けて、生分解性の高い植物由来の「海をまもる洗剤」を使用。琵琶湖を有する滋賀には特に嬉しい取り組みです。さらに今年から、リユース事業として店舗に回収ボックス「OK Drop」を設置し、クリーニング工程を経た資源循環を推進。新たに、着物のレンタル事業に着手し、子供服に特化したリユースショップの開業も視野に入れています。

 1959年に御用聞きスタイルの個人商店として創業したヨシハラシステムズ。先代から引き継いだ「三方良し」の精神と「洗う」技術を基軸に、「クリーニング屋」の概念を時流に乗せて、仕組み化し、未開拓な市場を創造しています。例えば、共働き世帯の増加や女性の社会進出、衛生意識の高まりで拡大が見込こまれる家事(洗濯)のアウトソーシング事業にも、「洗う×IT×物流」と既存の強みを掛け合わせて参戦予定。家庭用ドライクリーニング、コインランドリー、法人リネン・ユニフォームサプライ、リユースなど多様な事業領域を重ねてエリア展開し、「100億宣言」、延いては2.8兆円の洗濯市場を狙います。企業の存続・成長に不可欠な戦略を駆使しながら「最大級のクリーニングインフラ」を目指すイノベーターを、当産業支援プラザは中小企業成長加速プログラムで支援していきます。

企業概要

株式会社ヨシハラシステムズ

彦根市大堀町380-1

一般クリーニング業・宅配事業、保管事業。システム開発事業。
TEL:0749-24-0425
同社HPはこちら

お問い合わせ先

(公財)滋賀県産業支援プラザ 
企画・DX推進課

TEL
077-511-1411

    お問い合わせ内容
    氏名
    メールアドレス
    会社名・団体名
    担当者からの連絡方法をお選びください
    電話番号

    このページの情報は役に立ちましたか?

    ご回答ありがとうございました。
    今後の参考にさせていただきます。

    一番上へ