花まる94 株式会社ウメテツ建設(近江八幡市)

2026/4/17 毎日新聞

 前回、紹介したWallabyの近江八幡の町づくりへの思いに共感し、旧酒蔵や町屋を粋にリノベーションしているのが、ウメテツ建設です。その丁寧な仕事ぶりが評価され、プロジェクトを推進するパートナーとなりました。

 1902年、現社長の高祖父が朝鮮人街道沿いで餅幸商店の名で餅屋を創業した同社は、生子板の米びつや樋(とい)などの板金業や鉄鋼業、上下水道業など地域の暮らしを支える事業を次々と広げ、46年に梅村鉄工所に改名。その後、木造建築も手掛けるようになり、2001年に現社名になりました。建設工事と配管工事は別の事業者が請け負うことが多い中で、専門性の高い配管工事、特に難易度の高い隠ぺい配管(壁や床に隠れた配管)の再利用や改修まで自社で完結できる、「一貫施工」という特異な強みを持つ企業です。リピーターも多く、エリアは近江八幡市以外の市町や京都府にまで拡大しています。

 3年前に就任した5代目の梅村秀馬社長が掲げる経営理念は、「あたり前の日常をよりカッコよくよりここちよくいつまでも支えつづける」。真夜中に水道管の破裂で断水などの緊急時にも、即座に駆け付けるなど、顧客と地域の“あたり前の日常”を維持するための迅速な対応は、初代から引き継がれてきた礎です。小さな仕事の積み重ねが、今ある「信頼」につながっているのです。町内の清掃活動や商店街活動などにも積極的に参加し、地域に根差した活動は欠かしません。資格・免許取得のサポートや充実した指導環境のもと、14名の年齢構成のバランスのよい従業員からはアットホームな雰囲気が伝わってきます。

 大学で建築デザインを学んだ社長は、しなやかな感性で、老舗ならではのブランディングを進めています。自身の名前にもある「馬」をモチーフに、客を馬に乗せて導きながら突き抜けていくイメージを米原市の切り絵作家にデザインしてもらい、コーポレート・アイデンティティを発信。ホームページも、伝統の重みを生かしつつスタイリッシュにリニューアルしました。日本の伝統文化を大切にしたいと、狂言や剣道、茶道などの継承にも努め、こども左義長では子どもたちと共に山車を飾り、保管場所を提供しています。

 その山車の担ぎ手も少子化で減少していると憂い、建設中の新社屋には地域のよりどころとなるスペースを作り、子どもたちにものづくりの面白さを体験してもらうワークショップなどを考案中です。貴重な財産を次世代に継ぎ、200年企業を目指して顧客層を広げ、なくてはならない存在であり続けたい。地域への感謝を忘れぬ謙虚かつ真摯な姿勢が、長寿の理由かもしれません。124年という長い歴史の中で培われた信頼と熟練の技術を大切に守りながら、時流に沿う新たな価値を創造し、近江八幡の活性化の一翼をも担うウメテツ建設は、「よりカッコよく」進化を続けています。

 近江商人の精神を受け継ぐ滋賀県は、全国5位の⽼舗出現率を誇り、長く活躍している企業が多く存在します。その高度な技術力を充分に生かし、イノベーションで地域創生の道が拓けるよう、Wallabyとウメテツ建設の好事例を水平展開していきます。

企業概要

株式会社ウメテツ建設

近江八幡市十王町348-2

住宅・ビル・マンションの設計施工、水道・土木・耐震補強・リフォーム・宅地造成・地盤改良・公共工事等の地域密着型の総合建設。
電話:0748-36-8071
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(公財)滋賀県産業支援プラザ 
企画・DX推進課

TEL
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