今、経済産業省は「空の産業革命」に向けたロードマップで、ドローンがより効果的に社会に貢献する未来の実現を目指し、動いています。この活発化する「ドローン事業」をはじめ、時代を先取りする様々なビジネスを展開しているユニークな企業を、長浜市に見つけました。
株式会社プロクルーの松本茂之代表取締役は2002年、サラリーマンを辞めて起業。「時代の潮流を間近で見ることが幸せ。今後、伸びるであろう先端テクノロジーに触れていたい」と、インターネット通販とWEBサイト制作の二つの事業を開始しました。さらに2015年、「ロボット社会のフロントランナーはドローン」と予測し、着手したドローンスクールは、今や2500人以上の卒業生を輩出する主力事業となっています。成功の裏には、先のECサイトビジネスで蓄積した集客のノウハウを生かした松本社長の手腕が光ります。
ドローンスクールは米原市の総合レジャー施設「BIG BREATH」を拠点に、法律や知識の習得とスタジアムでの操縦技術の実習を行っています。基礎講習から目視外・夜間飛行操縦、災害危機管理、ソーラーパネル点検などのスペシャリスト講習まで、幅広いカリキュラムで学ぶことができます。
同社は数少ない国土交通省認定のドローン管理団体で、企業や自治体、学校などから信頼を得ています。スクールのほかに、ドローンを活用した空撮、点検、測量、農業、鳥獣被害対策やデータ利用も実施します。水中ドローンも扱い、琵琶湖を有する滋賀県で先駆となる活躍ぶりです。また自治体と災害協定を結び、高時川氾濫時の測量、レーザーによる積雪測量、姉川の水中探索など実績を重ねています。
環境整備や技術開発などの途上にあるドローン業界ですが、配送、医療、警備、災害、地方創生など画期的な広がりを見せており、同社は「ドローン活用ソリューション事業」として普及を底支えしたいと考えています。一昨年、東京に「未来デザイン室」を設置しました。ECコンサルや最新情報の入手を通じ、将来何ができるかをデザインする、同社の機軸となる部署です。松本社長に、複数のある事業のうち中核はと尋ねると、「新しいビジネスの創造」と返ってきました。とどまることを知らぬイノベーターの目は、すでに近未来を見据えているようです。
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