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1981年にプラントや配管の洗浄で起業。工場の環境や省エネ、省資源の問題を解決するため、ユニークな発想で三方よしのビジネスモデルを提案。廃パレットの炭化リサイクルシステムで、工場のゴミゼロを実現するとともに工場内の問題解決にも役立てている。
株式会社アオヤマエコシステム 
代表取締役社長 廣瀬一輝さん

 昭和56年に、プラントや配管の洗浄の仕事をフランチャイズで起業しました。工場のプラント洗浄の業務を通じて環境や省エネ、省資源の問題を解決する仕事に取り組むようになりました。ISO14001を取得されている環境の担当者から、廃パレットの処分に大変困っていると相談をいただきました。工場が海外から部品や材料を輸入すると梱包材がついてきますが、ワンパスでリユースできないため、何とかできないだろうかというのです。そこで、廃パレットを有価物として有料で引き取り、炭化してリサイクルするビジネスモデルを提案しました。廃パレットを炭の原料として、ある程度の金額で買いましょうと有価にしたのです。企業に炭を使っていただくため、脱臭装置や水処理装置や切り花の延命剤などで活用してもらう提案をし、全部買っていただいています。例えば、ダイキン滋賀工場では廃棄物をゼロにする目標があります。工場でコンプレッサーで塗装の際に、水性塗料で臭いが出ます。一般の脱臭装置は高いので、炭の脱臭装置の提案をしました。自社で製造するためスペースに合わせてどんな形にもなります。(1)装置費用が安い(2)パレットの炭でランニングコストが安い等、二つの大きなメリットが出て担当者が社長賞をもらいました。

 昔から炭が臭いを吸着するのはありましたが、活性炭が主でした。NEDOの新エネルギー産業技術総合開発機構の共同実証試験事業募集で、5年間の未活用のバイオマスのエネルギーを利用する事業を応募して認定されました。炭化装置を購入し、評価委員に京大の先生や大阪の産業技術総合研究所にお願いして空気の量や炭のチップの大きさを工夫し、二年かけて活性炭に近い炭を開発していただきました。ダイキンでは1ヶ月に1回炭を交換するので、使用済みの炭を長浜の某企業で石炭の替わりに、臭いが出ないというメリットを活かして再利用いただいています。廃パレットのリサイクルでは炭を買ってもらわないとビジネスが成り立ちません。脱臭や水処理で使ってもらうと一番いいのですが、組み立て機械の工場などでは炭を使用するニーズがありません。そこで、展示会や工場見学に来たお客様に廃パレットからリサイクルした製品として切り花延命剤「すみ花ちゃん」を無料配布して、イメージアップに使ってもらっています。同じか少し高いくらいの廃棄物の処理費用で会社がイメージアップできるというわけです。廃棄物削減やゼロエミッションを目標とする企業には大変好評です。担当者にとっては木材の廃棄物量が急にゼロになったのが大変喜ばれました。

 廃パレットのリサイクルはある程度イニシャルコストを投資しているので、炭をもっと高く買ってもらおうと付加価値製品を開発しています。炭は燃料や土壌改良剤、床下調湿剤に使われていますが、価格が大変安いので商売にはならず、他社がやってない製品をつくろうと水質浄化する炭ブロックを開発しました。炭を高温で焼いているので電気が流れる性質を利用し、鉄イオンが溶ける炭や水処理でアルミイオンを出す炭をつくりました。北海道や東北でこんぶ等がとれなくなって磯焼けした海では、山から鉄イオンが流れ込んでこなくなったのが原因と言われています。植物には鉄イオンが必要不可欠で食物連鎖で魚が育つ環境を作るために、鉄イオンを持続的に出す炭を開発実験中です。県内では淡水真珠の田村真珠さんとの共同実験で、絶滅危惧種のイケチョウガイの死滅が減少し、琵琶湖も浄化できるという結果が出たので実用化に向けて研究を進めています。鉄イオンは養殖業で使っていただいたら魚が増えるというので、産業支援プラザの仲介で鮎の養殖屋さんと共同実験をする計画です。アルミイオンが出る炭ブロックは廃棄物を使って製品を作るので、水処理が大変安くできると喜ばれています。

 廃パレットの炭は土壌改良剤として大変良いので、有機野菜を作って地域起こしをする企業農園プロジェクトを立ち上げました。社会的事業所スラッシュレゾー協力で、畑の世話はコツコツと作業をするのが得意な障害者の方にお願いしています。高島の企業農園で、工場の人のメンタルケアとして空いた時間に野菜づくりをしてリフレッシュしてもらいます。野菜作りを応援してもらうのは地域の農業従事者で、人が集まれば高島の観光の活性化になり、環境の企業とタイアップして収穫した野菜は工場の食堂で使ってもらい、生ゴミ処理機で出た残渣はペレット化して肥料にする計画です。取引のある工場さんには、メンタルケアの必要な社員が増えているという問題を抱えており、ぜひ取り組みたいというお話をいただいています。今後、廃パレットのリサイクルを応用して間伐剤をリサイクルしたいと考えています。森で30%の間伐材がそのままになって腐ってCO2が戻っていっています。腐葉土が原因で森が荒れることは誰しも思っています。炭が高く売れる販路をつくっておけばシステムの提案ができますので、産業支援プラザさんにお願いして、廃パレットのビジネスモデルを全国展開したいと考えています。間伐材の問題を解決しようとしたら、全国に最低限15か16ヶ所必要なのです。

 三方よしもCSRも、これからは企業だけで発信しても問題が大きすぎて難しいので、住民の方も積極的に三方よしに参加するシステムを作って展開していきたいと思います。農業離れに歯止めをかけ、消費者の方も参加できるシステムで、一番目指しているのは地産地消です。今、お金があっても石油が買えなかったり生活がおびやかされ、食料が無くて不安の中にいます。不安があるとこの先どうなるかわからないのでお金を使わないでおこうと消費が増えない悪循環になっています。一番のもとが地域で食料もエネルギーも水もあるから困らないよと、安心感があったら何かしようかという気持ちになるので、炭のリサイクルシステムで貢献していきたいと思っています。地域型循環社会をつくっていくために、新しい発明でなくてもいいのです。都会に出ていかなくても昔みたいに生活できるということを実証していくことが必要と感じています。弊社のモットーは社員が眠ってる才能を引き出して楽しく社会貢献することです。基本的に社員には自分の好きなようにやれと言っています。自分で考えて自分でやって、トラブルが起きたら納得するまで考えてもらいます。人を驚かすのが面白いし喜びがあるので、他社がやらないことでやらない方法でしかも安く問題を解決することを目指していきます。
会社データ

株式会社アオヤマエコシステム

代表者/代表取締役社長 青山 章

本社/滋賀県大津市瀬田神領町40-3

   TEL.077-547-0802 FAX.077-547-0803
   

設立/昭和51年(1976年)

事業内容/空調・水処理設備、パイプ・プラントの洗浄、飲料水槽・給水設備の洗浄、空調設備・ダクトの清掃、廃パレットの炭化リサイクル

http://www.aoyamaeco.co.jp/


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