売り手よし ・ 買い手よし ・ 世間よし - 近江商人から現代にまで受け継がれる三方よしの理念
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薪炭業から石油製品販売を始めて成長。給油所がセルフ化する中で、サービス業の原点にもどって車の無料安心点検を実施する。様々なエコプロジェクトに参加し環境にも配慮。地域の人々の、生活のあらゆるシーンで必要とされる企業をめざしている。
藤野商事株式会社 
代表取締役社長 藤野滋さん

 多くの近江商人を輩出した五個荘の町で暮らして来ました。薪炭商を営んできた先々代が、出光興産(株)と契約して石油製品の販売を始めたのが1953年です。おかげさまで当社の取扱商品や業務は、石油製品から自動車買取販売・保険・書籍・IT機器・システム開発・携帯電話など、皆さまの生活に直接お役に立てる多様な分野へと広がっています。1971年には菓子原料・レストラン原料の販売を手がけるフジノ食品(株)を別会社として設立。現在は藤野グループとして、藤野商事(株)、フジノ食品鰍フ他に、中古車買取販売の(有)カーセブン滋賀、コンピュータ用ソリューションの販売等を手がける(株)ヒューイットなどがあります。

 

 藤野商事(株)には7つの部門があります。一つ目は、現在13カ所あるサービスステーションの運営と産業用燃料の販売です。おかげさまで、平成18年度の出光興産「全国優秀店表彰」に際し多くの賞を受賞しています。二つ目は、車検・整備を中心とした車のメンテナンス事業。三つ目が中古車の買取・販売業務。四つ目が自動車保険・生命保険など各種保険の取り扱い業務。五つ目は、ビジネスをサポートする、IT機器の販売とシステムの構築のIT関連事業。六つ目が「au」ブランドの携帯電話の販売店の運営です。七つ目が、県内で最初に郊外型書店としてオープンした「CBワールドフジノ」の運営です。それぞれの分野で、「お客さまの安全・安心・快適な生活をサポートする」ことをスローガンとして社員一同努力しています。  基幹となる石油製品の販売は時代の流れとともに大きく変わり、特に2000年以降はセルフサービスのガソリンスタンドが増えて価格競争も激しくなっています。お客さまに提供する商品が同じである以上差別化をどこでするかは難しいことです。 お客さまにとって何が一番良いことなのか、ここで気付いたのが「サービス業の原点に戻ろう」ということでした。

 ガソリンスタンドでは主力商品が目玉商品ですから、そこで価格競争があるとガソリン以外の「付加価値」商品を売って売り上げを上げようとしがちです。しかし、それがお客さまにとって良いことだろうかということです。「付加価値」を付けるべきなのは私どもの会社であって、お客さまにとって藤野商事がいかに付加価値のある会社になれるかということが大事だと思うのです。  今、当社の各サービスステーションでは「安心点検」に力を入れています。「物」を売るための点検ではなくてお客さまに安心していただくためのサービス。セルフサービスの給油所でも1レーンだけ「安心点検」ができるレーンを設けています。車に乗るお客さまが一番求めているのは「安全」ですから、それをプロとして守りたい。そのために専門知識を持った整備士を配置して「安心点検」をおすすめしています。そして、その結果をデータ化して、お客さまが自宅のパソコンでも愛車の点検履歴が見られるようにして行こうと、継続して点検していただくことでお客さまの「安全」を守れると思っています。セルフ化が進んで車のことを気軽に相談するところが少なくなってきた今、「車のことなら藤野に任せる」といってくださるお客さまをどれだけつくれるか。お客さまに信頼してもらえるガソリンスタンドでありたいですね。

 CSR(企業の社会的責任)が広く認識されるようになってきましたが、五個荘の近江商人の家訓より生まれた商哲学「三方よし」も同じだと思います。企業は社会に対する責任をきちんと果たしてこそ、社会での経済活動ができるというものです。当社では、この「三方よし」の精神をベースに、「会社」と「社員」と「社会」のそれぞれが「ありがとう」の関係(「ありがとうサークル」)で結ばれる「満足提供株式会社」となることをめざしています。  「会社」から「社員」への「ありがとう」は、愛と信頼をベースにコミュニケーションをはかり、人間性を重視した経営を行うこと。「社員」は「会社」にやる気を持って応えてくれます。「社員」から「社会」への「ありがとう」は、お客さまのニーズにお応えすること。お客さまが当社をご利用くださることが「社員」に対する応えとなります。「社会」から「会社」への「ありがとう」は、先の2つの「ありがとう」が上手く稼働すれば、「利益」というかたちで「社会」は応えてくださるはずです。「社会」からの評価が高まることで企業は成長するのです。

 当社では「環境への取り組みは企業の責務」と考え、各種環境プロジェクトへ積極的に参加しています。例えば、国が推進している環境経営システム、「エコアクション21」(※1)。自然に恵まれたこの地で商売をしている以上は周辺の環境を守る努力は怠れません。社員による定期的な周辺清掃はもちろん、サービスステーションの土壌検査も定期的に行っています。また、県が推進する「淡海エコフォスター」(※2)にも参加して地域での美化活動も行い、「地域自立の資源還元サイクル」の実現をめざす「菜の花プロジェクト」(※3)にも参加、廃食油を収集するBOXを設置するなど積極的に取り組んでいます。これらの取り組みは、藤野商事と「社会」とが「ありがとう」で結ばれるための活動の一環です。些細なことでも地球環境の保全につながれば、地域社会からの信頼も得られると思います。地球から「ありがとう」をもらえるような活動を、これからも積極的に推進していきたいと思います。

※ 1 エコアクション21(EA21)とは
「環境への取組みを効果的・効率的に行うシステムを構築・運用・維持し、環境への目標を持ち、行動し、結果を取りまとめ、評価し、報告する」ための方法として、ISO規格をベースとして環境省が策定した環境経営システム
※ 2 淡海エコフォスターとは
公共的場所の美化および保全のため、県民、事業者等が一定の場所を愛情と責任を持ってボランティアにより美化清掃を行い、環境美化に対する意識の高揚を図るとともに、ごみの散乱を防止することを目的とした活動
※3 菜の花プロジェクトとは
1988年に愛東町で始まり、「転作田に菜の花を植え、ナタネを収穫し、搾油してナタネ油に。そのナタネ油は家庭での料理や学校給食に使い、搾油時に出た油かすは肥料や飼料として使う。廃食油は回収し、せっけんや軽油代替燃料(BDF)にリサイクルする。せっけんやBDFは地域で利活用する」というもの。
会社データ

藤野商事株式会社

代表者/代表取締役社長 藤野 滋

本社/滋賀県東近江市五個荘簗瀬町11-3

   TEL.0748-48-2055(代表)
   

設立/昭和28年(1953年)

事業内容/石油製品の販売・工業用重油、機械潤滑油の販売及び技術サービス。自動車関連商品の販売及び点検整備。厨房機器・冷暖房機器の販売及び修理自動車保険・火災保険代理店業。石油化学製品の販売。書籍販売。中古車の買取・販売。OA機器の販売とシステム・ソフトの開発及び技術サービス情報処理・計算業務。携帯電話の販売。その他関連付随する一切の業務

http://www.shiga-fujino.co.jp/


三方よし理念実践企業紹介
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