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株式会社平和堂
代表取締役社長 夏原平和さん |

平和堂は昭和32年(1957年)、私の父(現会長)が彦根市の銀座商店街で「靴とカバンの店・平和堂」として創業しました。
父は戦争体験から平和の重みを実感し、私に「平和(ひらかず)」と名付け、同じ思いで店も平和堂と名付けました。現在は店舗数115店舗、売上規模3500億円にも上る規模に成長しましたが、はじまりは1つのお店、一人のお客様、そして一個の商品からだったのです。
経営上の最初の大きな分岐点となったのは、会長が商売の勉強会に参加したときに聞いた『「商人」は「正人」』という教えです。これからの商人は、正しい商売をする「正人」でなければならないと教えられました。正しい商売とは、どなた様にも同じ値段で販売するという、正札販売でした。
この教えを受けて昭和36年(1961年)、当時はまだめずらしかったチラシに、「正札販売」「品質保証」「返品交換の自由」の3つのお約束を書いて宣言し、店は生まれ変わりました。値段をすべて下げての正札販売は、滋賀県では初めてのことで、子どもでも大人でも同じ値段で商品が買えることから、新しく子どものお客様が増えると同時に“平和堂で買えば安心”というお客様の信用を得ることができました。
 
昭和43年(1968年)には、良いものをより安く提供するためチェーンストア経営を導入し、大量一括仕入れによる仕入れ原価引き下げ、セルフサービス販売によるローコスト経営を目指すことを決めました。そして、草津駅前に2号店を出店。以後、長浜駅前、石山駅前と次々出店していきました。
店数、従業員の数が増えてきた昭和47年(1972年)、創業15周年を迎えるにあたって、経営理念「5つのハトのお約束」を制定し、現在の我々の行動の基準となりました。
そして、この理念を表す言葉を忘れないようにするため、お客様にどれだけお役に立てたか(ご奉仕)の結果が売上高だということで、売上高を「ご奉仕高」、利益は自分たちの創意工夫改善によってなるとの考えから、粗利益高のことを「創造高」と社内ではいい、社内帳票もすべてこれで統一することにしました。
企業が永続するためには、利益をあげなければなりません。利益とは従業員の給与、お取引先への支払い、借入金の返済・利息の支払い、株主への配当、税金の支払い、そして将来の投資・天災等の備えとなるも
ので、企業の根本となるものです。では、利益を生むためにはどうすればいいのか、常にお客様の目線に立って仕事をする以外ありません。お客様の求められるものの半歩先で仕事ができる“コンピューター(知識・技術)”と“カンピューター(感性)”のレベル向上のため、具体的にどう行動するのかが大事だと言い続けています。
5つのハトのお約束
1.奉仕のハトは、お客様へのサービスを第一とします。
2.創造のハトは、よい品を販売します。
3.感謝のハトは、お取引先との信用を重んじます。
4.友愛のハトは、みんなの幸せを築きます。
5.平和のハトは、地域社会のためにつくします。 |
最近、企業の社会的責任(CSR)という言葉をよく耳にしますが、平和堂では25年以上前から「社会」と「会社」という漢字でその関わりを、会長自ら社員全員に話してきました。特に、経営理念に対する考え方と行動については、新卒社員はもちろん、パート社員、アルバイト社員にいたるまで全員、入社時にテキスト・小冊子を与え、しっかりと基礎教育と訓練をした上で売り場に出てもらっています。
皆様よくご存知の平和堂のシンボルマーク「二羽のハト」は、昭和49年(1974年)に制定したものです。一羽は会社で一羽は従業員、また一羽は会社で一羽はお取引先を表し「対立しながら調和のあるところに進歩がある」ことを表現しています。 |