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塚喜商事株式会社
代表取締役社長 塚本喜左衛門さん |

きもの、毛皮、宝飾の3つの部門の製造卸が本業ですが、平成2年に貸衣装事業を始め、賃貸不動産部門にも事業展開しています。
慶応3年、京都の四条烏丸で染め呉服問屋として創業し、苦難の時代を乗り越えながら商売が受け継がれてきました。戦後、父の代に呉服の現金問屋として再出発し、昭和50年に毛皮、貴金属の分野に進出しました。問屋として、ビジネスの得意先はおもに百貨店、専門店、商社などです。消費者のニーズに最大限にお応えするために、常に斬新で今様の優れた商品をお客様のお手元にお届けする努力をしています。大小さまざまな展示会など各種イベントを開催し、これを中心に販売活動をしています。先日はあの「六本木ヒルズ」で大きな展示会を開催し、たくさんの方にお越しいただきました。弊社は、特にきものの品揃え、価格競争力は日本一です。広い売り場に、きものを山のように積み上げて展示する。圧巻ですよ。きものに限らず、売れている品を豊富に取り揃えて、それを小売店の欲しい価格でご提供する。即納・即決という、超スピーディな供給力と専門性は弊社ならではと自負しています。
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弊社の理念は「ツカキイズム」という言葉で表しています。ファッションが自己表現であるとするならば、それを提供する企業活動は、つねにチャレンジングなものでなければなりません。大切なことは3つの考えです。一つは「統合化」。当社では商品の企画・生産・販売までを自社一貫体制で行っています。商品のアイデアだけでなく、素材を見る目、染織・縫製などの技術と品質の高さ、商品の販売活動とセールスプロモーション…。それらすべてのプロセスをとらえられなくてはいけません。2つ目に「お客様第一」。あらゆるニーズに応えられるトータルサポートが大切です。国内外のネットワークを駆使して、常に最先端のファッション情報を収集・分析し、商品だけでなく、販売促進のためのツールやイベントのプランニングに結びつけること。
どんなに美しいファッションも、どんなに優れたプロモーション企画も、「お客さまに納得していただき、喜んでいただくこと」なくしては成り立たないのです。3つ目が「品質本位」。「品質」は、商品の質の善し悪しだけでなく、つねに厳密に管理されていなければなりません。そのためには、私たちの企業活動のすべて、無借金経営の財務体質やコンピュータシステム、社員一人ひとりの振る舞いやトークの内容、礼儀作法に至るまで、すべてが「品質」の名のもとにコントロールされ、向上し続けていかなければならないと考えています。
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「三方よし」は、「売り手よし、買い手よし、世間によし」ですね。でも、第一は「売り手」です。売り手がよくないと、買い手にも、社会の人のためにもならないと思います。そのためには合理的に、そろばんに合った商売をしないといけません。質素倹約はそのためですし、費用のしまつ、時間のしまつなど無駄をなくすことが生産性を高めることになるわけです。もちろん、お客様が満足しないような商売は続きません。そして、その恩返しとして社会貢献が大切です。それが「三方よし」の理念ですね。
ちなみに、本社ビルは2002年4月、大改装し「ツカキスクエア」と名前を変えてリニューアルしました。来て下さるお客様が気持ちよく過ごしていただけるように、様々な商業施設を増設し、イベントホールやガーデンデッキを設けました。またスペースを無駄なく活用できるようにと飲食店等のテナントを入れています。みんながよくなるようにする、これも三方よしですね。
わが家には「三代の鏡」という掛け軸があります。子供の頃、針仕事をしている祖母の後ろに掛かっていて、祖母によく言われました。「遊び過ぎて、家を傾かしたらあかんで」。この軸には3つの絵が描かれています。初代が炭俵を担ぎ、こぼれた粉炭を妻が練ってタドンにしている絵、二代目が茶道をたしなむ絵、三代目がみすぼらしくなり、乞食となって野良犬に吠えられている絵です。人脈を作るために茶道や芸事をたしなむのも商人の知恵ですが、楽しみ事にのめり込みすぎるとよくない、そういう戒めなんですね。
「三方よし」をはじめとする近江商人の教えには、理にかなったものが多く、現代のビジネスにも生かされるものだと思います。
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塚本家は、もともと五個荘で農業のかたわらに麻の仲買をしていた半農半商の家でした。三代目の喜左衛門から商売を生業としましたが、このツカキの創始者である三代目喜左衛門は、商人は陰徳を積むべきという当時の近江商人の教えから何かをしなければと考え、笑い話みたいですが、モチ米にに金貨を入れて、夜に手ぬぐいでほおかむりをして恵まれない人たちへそっと配ったそうです。四代目は、関東大震災や恐慌など苦難の時代に店を守って来た人ですが、地味で生真面目な性格で、雨の日も雪の日も字(あざ)内のお葬式すべてに出席したといいます。もちろん、それだけがすべてはありませんが、地域を大切に思う気持ちを忘れなかったのは事実ですね。
現在のツカキの地域貢献といわれますと、やはり塚本家が生まれた五個荘町と近江商人が残したものを伝えていくことでしょうか。最近、様々なところから講演を依頼されますが、大学で若い方たちにお話をする機会もあります。ツカキでは五個荘を一つの文化事業として、町並みの保存に積極的に取り組み、サイトの発信も行っております。
文化的な面からいくと、最近では、日韓交流事業に力を入れています。五個荘の屋敷で韓国のKBSテレビの取材兼展覧会を行いました。また、社員研修で韓国へ旅行し、民族衣装のチマチョゴリと十二単(ひとえ)を交換して着てみることもしましたね。
他には、雇用ですね。同業者が倒産や廃業になった時に、その社員の方をお引き受けすることもあります。お世話になった方々もたくさんおられますから。 |
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弊社の場合は、「三分法」のビジネスです。損失をできるだけ小さくし、自力を失わないように商売も3つに分けています。例えば本業は、きもの、毛皮・宝飾の三つの柱があり、資産運用に関しても、「本業」と「お金の運用活動」、「不動産」、というように分けています。3つのバランスを保ちながら相乗効果も考えていきます。商売は何が起こるかわかりません。うまくいかないものは切っていき、商いのカードを入替えながら、常に新しいものを切り開いていかなくては。そのためには、自分自身に課題を与え、難度の高い課題へ、気持ちを集中させながらチャレンジしていくことが大切だと思っています。
これからは「グローバル」「販売促進」「文化」という3点を中心に考えています。「グローバル」に関しては、ヨーロッパや米国のハイファッションな製品の企画輸入、または中国での縫製工場の展開などですね。「販売促進」では、全国各地での楽しいイベントを企画します。技術を生かし、ツカキのコラボレーションでより一層の魅力を引き出すことをめざします。そして「文化」は、五個荘を中心とした事業です。近江商人の町・五個荘町の発信、日韓交流など、「グローバル」や「販売促進」とも連携しながら事業展開していきたいですね。 |
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| 会社データ |
ツカキグループ 塚喜商事株式会社 (平成16年3月取材)
ツカキ株式会社 ツカキ東京株式会社 株式会社アン・ツカキ
塚喜商事株式会社福岡店 東京コスチュームサービス株式会社
代表者/代表取締役社長 塚本喜左衛門
本部/ 京都市下京区烏丸仏光寺上ル二帖半敷町661
TEL. 075−341−1101(代) FAX. 075−343−1150(代)
創業/慶応3年 (1867年) 事業内容/きもの・宝飾・毛皮・バッグの製造卸
ブライダルコスチュームのレンタル事業、不動産賃貸業
URL/http://www.tsukaki.com/
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