しがぎんアジア月報(2018年1月号)

<目次>

  1. 2018年香港経済の展望(香港支店便り)
  2. 躍進する中国スターバックス(上海駐在員事務所便り)
  3. 増加するタイ人訪日客(バンコク駐在員事務所便り)

2018年香港経済の展望

2017年の香港は中国返還20周年を迎え、親中派の林鄭月娥(キャリー・ラム)が行政長官として女性初のトップに立つなど、政治面では大きな節目となる1年であった。

経済面においては、各種経済指標が好調に推移し、経済成長率は2011年の4.8%成長に次ぎ、6年ぶりの高水準となる3.5%を達成する見込みである。世界経済の回復も要因であるが、住宅価格と株価が上昇しており、金融業や不動産業が大きなシェアを占める香港経済にとっては追い風となっている。最新の世論調査によると2017年の発展に38%が「満足」と回答しており、2016年末の調査から15ポイント上昇、「不満」は35%で17ポイント下落、経済指標だけが独り歩きをしているようではないようだ。

では、2018年の経済見通しはどうであろうか。住宅・株式市場の活況と中国本土客が回復傾向にあることから、香港経済は安定して推移するとの見方が大半だ。中国リスクが注目されるが、中国政府が経済リスクをしっかりとマネージメントし、引き続き6%を超える成長を維持する見込みであり、大きな下押し要因となる可能性は低い。

ただ、中国本土と比較した香港経済の地位低下は否めない。1994年の香港GDPは中国の約4分の1に達したが、以降は低下傾向。2016年の香港のGDPは中国の約3%程度となっている(返還時の1997年は18.4%)。一方で、香港銀行業の中国本土向け貸出残高が2017年9月末には4兆香港ドル(約58兆円)の大台を突破、個人消費・観光業の浮沈のカギを握るのが中国本土からの旅行者であること等を考えれば、中国の成長をいかに取り込むかが香港経済にとって重要であることは間違いない。

香港と中国、マカオの一体化の象徴である「港珠澳大橋」、中国が提唱する現代版シルクロード経済圏構想である「一帯一路」といったビジネスチャンスを活用し、2018年も世論調査で「満足」が上昇する発展に期待したい。

写真2枚:燻り続ける香港独立勢力への対応と安定した住宅供給は香港政府の最重要課題である

(香港支店 荻野)

躍進する中国スターバックス

2017年12月6日、上海の高級ショッピング街である南京西路にスターバックスの旗艦店である「Starbucks Reserve Roastery」という店舗がオープンした。米国に次ぐ2店舗目となる高級路線の店舗であり、広さ約2,700㎡を誇る世界最大店舗。店内では、コーヒー豆のロースト製法の見学、世界各地から調達される高品質なコーヒーの試飲などの体験ができ、気にいったコーヒーがあればモバイルアプリでスキャンしてその場でオンライン購入することも可能だ。また、同店舗の特徴として世界のスターバックスでも初の試みとなる「テクノロジーとの融合」を前面に打ち出している点も注目を集めている。中国IT大手のアリババ集団と提携しAR(拡張現実)ガイド機能を店舗に実装しており、店内でARアプリを起動し、カメラで店内を映すとその映した場所や機械の解説が画面に表示され、コーヒーの歴史、コーヒーの作り方、焙煎の仕方などをビジュアル的に楽しむことができる。ARテクノロジーとアリババ集団の打ち出す「オンライン to オフライン」の新たな戦略を基礎として、世界で最も来店客と店舗側との双方向のやり取りが可能な店舗となっている。

現在、中国はスターバックスとして最も急速に成長しているマーケットである。136都市で3,000店舗(上海のみで600店舗)の規模になっている。中国のような富裕層の多い市場では高級路線戦略が有効な場合も多く、特に中国の富裕層は「メンツ(面子)消費」が多いため、価格を高く設定しブランド力を強化することで、顧客に「ほかの人とは違う」という満足感を与えているのだという。

スターバックスにとって中国は不可欠なマーケットになりつつあり、「Roastery」という高級店舗を展開することで、高級志向のイメージを強化しようとしている。「中国のIoT技術の進展の速さ」と「高級志向へと消費意識が変遷している」ことがうかがえる店舗であり、今後もこの潮流が続いていくのではないだろうか。

世界最大のスターバックスが上海にオープンの写真と高級感あふれる店内の様子の写真

(市場国際部 上海研修生 南部)

増加するタイ人訪日客

2017年12月20日に日本政府観光局(JNTO)が発表した11月の訪日外国人客は237万8千人となり、2016年11月の187万5千人を大きく上回り、11月としては過去最高の人数となった。タイ人の訪日客数においても同様で、11月の訪日タイ人客は94,500人(前年同月比+14,173人)と11月における過去最高を更新した。2017年1月~11月累計は871,300人となり、前年同期比8.2%増加となった。年間累計の過去3年の推移を見てみると、2014年657,570人、2015年796,731人、2016年901,525人と右肩上がりで増加している。このペースであれば、2017年累計は約100万人となる見込み。

ここまで急激に増加している要因は、2013年7月1日より、15日を超えない短期滞在を目的とするタイ人で、IC付パスポートを保有していれば、ビザ免除となったことがきっかけとなっている。またタイ国内の人件費上昇により、所得水準が上がったことも影響している。

日本向け観光ルートは、王道と言われるゴールデンルートが人気であるも、最近は地方へ足を延ばすルートも増えている。タイローカルのとある旅行代理店では「岐阜-石川-福井-滋賀-大阪」を巡るコースの商品を販売している。この商品は、中部国際空港から入国し、関西国際空港にて出国するルートで、滋賀県の彦根城や長浜温泉での宿泊がプランに入っている。利用客はゴールデンルートを経験した日本へのリピーター客が多い。2回目以降の訪日旅行では、自然豊かな地方の観光を楽しむことを目的とするタイ人も多く、そのニーズをしっかりと捉えた商品を企画できたことが成功のポイントだ。

また、琵琶湖を自転車で回りたい訪日タイ人がいると聞いたので、ビワイチ(琵琶湖1周を自転車で回ること)を推進している「輪の国びわ湖」を案内した。コト消費ニーズが高まっていることを実感した事例だ。

地方創生の一環として、タイローカルの旅行代理店に取り上げてもらえる滋賀の各観光地の魅力をアピールする活動をサポートしていくことも、地方銀行の役割の一つでもある。各自治体・事業者と連携しながら、滋賀県とタイとのかけはしとなって精力的に活動していきたい。

過去10年間のタイ人訪日客数(と伸び率)の表

(バンコク駐在員事務所 田中)

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